仕事に行くことが出来なくなってしまって、
ただ家でぼーっとする日々が続きました。
考えると涙が出てきて辛くなるので考えないようにしました。
でも、このままずっと家に居ても仕方ない。
解決もしない。
どうしよう。
と思った時に「心療内科に行ってみたら?」と旦那に言われました。
「心療内科」が病院であることは理解していました。
聴診器も点滴も無い心の病院。
恐る恐るドアを開けました。
ふかふかのソファ。
オルゴールが流れる掛け時計。
受付の方もまるでホテルのロビーのような揃いの制服を着て。
診察室は木のドアで、黒い革のすわり心地のいい椅子。
先生は白衣ではなく、スーツでした。
病院によっても差があると思いますが、私の言った心療内科は重厚な雰囲気でとっても落ち着く場所でした。
先生はゆっくり相槌を打ちながら私のまとまらない話を聞いてくれました。
話しながら、涙が出てきて手が震えました。
そこで下された診断は「適応障害」。
ゆっくり眠れるようにと深く考えすぎないように薬をいただきました。
「考えすぎないでゆっくりしてください。」
「焦らないで」
診察に行くたび先生に言われています。
こころの病気には特効薬はなく、
解決策も無く、
ただゆっくり。
時間が傷をいやしていくのを待つだけでした。
「もう嫌な場所に戻らなくていい。」
「逃げてもいいこともある。」
「考えなくていい。」
それだけですごく楽になりました。
ただ、心の傷は消えることはなく。
ずっと。
一生、忘れることが出来ない傷なんだと思います。
仕事を辞めて、まだ自分の居場所を確実に見つけることはできていませんが、
焦らず、ゆっくりと探していかないといけません。